2025-06

猿払事件は、公務員の政治活動制限の合憲性が争点。最高裁は公務員の政治的中立性確保のため、国家公務員法による政治活動禁止は合憲とし、罰金刑とした。合理的関連性の基準を適用し、勤務時間外や非管理職等の状況は合憲性判断に影響しないと判示しました。

川崎民商事件は、憲法35条（令状主義）と38条（黙秘権）が行政手続（税務調査）に適用されるかが争点。最高裁は、適用される余地はあるが、税務調査は刑事責任追及目的ではないため、違憲ではないと判示しました

成田新法事件は、憲法31条の適正手続保障が行政手続にも及ぶが、常に事前告知等は不要で、制限される権利と公益の緊急性を比較衡量するとした。空港安全の高度な公益性から成田新法は合憲とされました。